夢を描けなかった私が、ITの世界へ踏み出すまで

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夢が描けなかったあの頃

正直に言えば、私はこれまでの人生で

「大きな夢」を描いて生きてきたわけではありません。

誰かのように輝く目標があったわけでもなく、

ただ、目の前にある「やるべきこと」を淡々とこなす——

そんな日々の連続でした。


“好き”だけを頼りに選んだ進路

それでも私は、「食べることが好き」という気持ちから

栄養士の専門学校へと進学しました。

「好きなことを仕事にできたらいいな」

そんな期待もありました。

でも次第に、少しずつ違和感が生まれていきました。


本当は、プロになりたかったわけじゃない

気づいたんです。

私が本当にやりたかったのは、

栄養士として働くことではなくて

大切な人にごはんをつくって

「おいしいね」って笑ってもらうことでした。

プロの肩書きより、

暮らしの中で家族の笑顔に寄り添いたかったんです。


就職氷河期という現実

私が学生だったのは、いわゆる就職氷河期

「夢なんか持っても意味がない」

そんな空気が社会に流れていて、

私も知らないうちに「夢を描くこと」さえやめていました。

“選ぶ”よりも“しがみつく”。

それが当時の就職活動の正直な感覚でした。


社会から拒まれた気がした時期もあった

どこでもいいから働きたい。

そう思って臨んだ面接にも落ち続け、

まるで社会から拒まれているような感覚に

何度も心が折れそうになりました。


「縁の下の力持ち」としての16年

その後、私は事務職として16年間働きました。

誰かのサポート役に徹することが多く、

主役になることはほとんどありませんでした。

でも私は、「きちんとやること」「誰かの役に立つこと」

その姿勢をずっと大切にしてきました。

感謝されることも、気づかれないこともありました。

けれど、“縁の下の力持ち”としての誇りと責任は、

いつも心の中にあったんです。


そして、2024年。人生にもう一度、学びを

そんな私が、2024年——

ICT(情報通信技術)分野を学べる専門学校に入学しました。

正直、「今さら学生に戻るなんて」「自分にできるかな」

そんな不安もたくさんありました。


学びは、不安を“できる”に変えていく

それでも、授業を重ねるごとに、

パソコン操作やプログラミング、

データ処理などのスキルが少しずつ身についていきました。

「自分には縁がない世界」だと思っていた分野が、

学べば理解できる世界に変わっていったのです。


“夢”がなくても、踏み出せば世界は変わる

いまの私は、昔の私からは想像できなかった場所にいます。

夢を描けなかった私が、

いま、ITという広い世界の中で

自分らしく、学び続けている。

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